胃もたれとは
食べたものが胃に長く滞っている際に生じやすいです。患者さんによって感じ方が異なります。胃が重たい、胃の圧迫感、胃が張るような感じ、胃がつかえている感じ、みぞおちが苦しいなどと表現されます。日常生活上でよく起こりやすい症状といわれています。
胃もたれの原因
1.消化器疾患以外の原因
食べ過ぎ・飲み過ぎ
お肉や揚げもの、天ぷらなど脂質過多の食事や食事時間が決まっていない、偏食や就寝前の食事は、胃に負担がかかります。
ストレス
ストレスがかかると自律神経のバランスが乱れます。胃液量が少なくなると、食べ物を消化する働きが低下します。さらに、蠕動運動が弱まることで食べ物を排出する働きが低下します。胃の働きが低下することで胃もたれを生じやすいです。
加齢
加齢に伴って、胃の働きが低下しやすくなります。
2.消化器疾患が原因
胃もたれは、胃腸の疾患を発症した場合でも生じやすいです。食生活を見直しても、胃もたれが続いている場合は、何らかの疾患を発症しているサインかもしれません。
胃もたれを生じやすい消化器疾患
慢性胃炎
長期間、慢性胃炎を生じていると、胃酸が大幅に少なくなります。食べたものを消化する働きが低下するため、胃もたれを生じやすくなります。
胃下垂
胃の緊張が低下することで蠕動運動が弱まり、内容物がへその下辺りで滞っている状態です。
胃がん
かつて我が国ではがんによる死亡数の第1位でしたが、最近では診断方法と治療方法の進歩により男性では第3位、女性は第5位となっています。初期段階の胃がんは、自覚症状がありません。進行すると、つかえ感や狭窄がみられます。腫瘍が発生していることで胃壁が固くなることが関係しています。
検査・診断方法
胃もたれを生じていましたら、下記の検査を行います。胃カメラ検査
胃疾患により胃もたれを生じている可能性があれば、内視鏡を経鼻もしくは経口で入れていきます。胃カメラ検査では、食道や胃の状態を直接確認することができます。急性胃炎や慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの早期発見に役立ちます。なお、検査中に一部組織を採って、病理検査を行うことも可能です。
胃もたれが続くときは消化器内科へ
市販の胃薬を服用したら、胃もたれが改善することがあります。しかし、1回しか胃もたれを生じていないから大丈夫、治ったから問題ないとご自身で勝手に判断しないようにしましょう。胃がんなどを発症しているサインかもしれないので、胃もたれの原因を特定しておくことが大切です。胃がんなどであれば、一時的に症状が治っても完治したわけでなく、再び症状が出現する可能性があります。進行すると、生命に関わるケースもあります。胃もたれが続いていましたら、胃カメラ検査を受けられることを推奨しています。消化器疾患の早期発見につながります。気になることがありましたら、当院までお気軽にご相談ください。
胃もたれ、胃が重たいときの治療、予防方法
胃もたれの予防のために、普段の食生活改善や適度な運動を行いましょう。 食事内容や食事量を見直します。刺激物や脂っこいものを避けて、よく噛んで食べたり、寝る前の2時間前に食事を済ませましょう。また、適度に運動を行うことも大切です。加齢に伴って、運動量が減ってしまうといわれています。体を動かすと、血行促進や胃腸の働きの促進効果を期待できます。日常生活の中でウォーキングや体操などを取り入れてみましょう。
ストレス解消法を見つけましょう
子育てや仕事などでストレスが蓄積される前に、好きなことをしたり、適度な運動を行ってストレス解消するように心がけましょう。
十分な睡眠をとりましょう
市販の胃薬を服用することで、胃もたれの改善を期待できます。ただし、胃症状は、胃がんなどを発症している可能性があるため、注意しておく必要があります。自律神経のバランスを保つためには、十分な睡眠をとりましょう。
ピロリ菌を除菌しましょう
呼気検査や血液検査による抗体測定、胃カメラ検査を行ってピロリ菌感染しているかを調べます。
薬物療法で様子を見ます
原因となる消化器疾患や症状に対応した薬を処方します。薬物療法で様子を見ていきます。
胃もたれがありましたら当院を受診しましょう
当院では、消化器内科の診療を行っています。胃・大腸カメラ検査などを行って、消化器疾患の早期発見を目指しています。また、検査を受けることにより、適切な治療につながります。予約方法は、24時間オンライン予約をしていただけます。胃もたれが続いている場合は、速やかに当院を受診しましょう。