萎縮性胃炎とは
慢性胃炎の一種であり、長期間胃粘膜に炎症を生じて胃底腺が少なくなり、粘膜内が菲薄化している状態です。ピロリ菌感染などが原因といわれています。
萎縮性胃炎は、特有の症状はありません。逆流性食道炎や胃・十二指腸潰瘍などが原因で起こる吐き気や胸焼け、胃の痛み、胃もたれなどの症状がみられます。
萎縮性胃炎の原因
ピロリ菌感染による発症ケースが最も多く、ピロリ菌感染者のほとんどが発症していると報告されています。また、胃炎には粘膜の萎縮を生じる自己免疫性胃炎(A型胃炎)というタイプもあります。自己免疫性胃炎の原因は、胃酸の分泌をコントロールしているプロトンポンプ(H/K-ATPase)に対して、自己免疫反応を起こすことが関係しています。
診断方法
胃粘膜が菲薄化しているかを確認するために、胃カメラ検査を行います。検査では、萎縮性胃炎や逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍などを発症していないかも調べられます。また、バリウムを用いた胃レントゲン検査を行い、胃小区像があるかを判断する方法もあります。 萎縮性胃炎を発症している場合、ピロリ菌感染している可能性があるため、ピロリ菌に感染しているかを調べます。長く続く吐き気や胸焼け、胃痛、胃もたれなどがありましたら、胃カメラ検査を受けられることを推奨しています。
治療方法
胃カメラ検査を行い、ピロリ菌感染が原因であることが分かった際は、内服での除菌治療を行います。長期間、炎症を生じている原因が自己免疫性胃炎(A型胃炎)の場合は、治療法が確立されていません。貧血を起こしやすいため、ビタミンB12や鉄剤を処方します。さらに、胃カメラ検査を用いて、定期的に状態を観察します。
当院の胃カメラ検査の特徴について
吐き気や胸焼け、胃痛、胃もたれなどは、萎縮性胃炎や逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍を発症しているサインかもしれません。気になる症状がありましたら、胃カメラ検査を受けられることを推奨しています。まずは、原因を特定して適切な治療を行うことが大切です。当院では、最新の医療機器を導入しています。さらに、経験豊富な内視鏡診療を専門とした医師が検査を行っているため、安心して受けていただけます。